映水BLOG

2023.3.3 / コラム

雛人形を飾る場所はどこが最適なの?飾り付ける際に注意する点

赤ちゃんの健やかな成長と幸せを見守る雛人形。素敵な雛人形が見つかり、もうすぐ飾りつけをしようかなとお考えの方や、飾る場所に合わせて雛人形を購入しようかなとお考えの方もいらっしゃると思います。

それでは、雛人形を飾る際に最適なスペースとはどこなのでしょうか。

こちらでは、

雛人形を飾る際に注意する場所
雛人形を飾る際のポイント
一般的な雛人形を飾る場所やタイミング
雛人形を片付ける際に注意する点

について、伝統工芸で雛人形のお顔をつくる職人が説明をしています。

雛人形を飾る場所に関して決まりはあるの?

雛人形も元となったものは平安時代頃から由来しているといわれ、江戸時代頃から飾られておりますが、設置する場所については特別に決められてはいません。

飾る場所は、お子様の健やかな成長を見守る大切なお人形のため「家族が集まる明るい場所」が良いでしょう。

基本的には人間が心地よく感じる場所がお人形にも最適な場所だと思っていただくと良いかもしれません。

雛人形を毎年飾ることにより、季節を感じ、お子様の幸せを願うことが大切です。

日本の文化を通じて家族の愛情を感じ、やさしい心や思いやりの心を育んでいかれることと思いますので、長く飾ることができる場所を選ぶことがポイントです。

雛人形を飾る場所に関しては決まりはありませんが、飾り方やお道具の置き方は一般的な場所があります。

雛人形の置き方や飾り方について詳しく知りたい方は「雛人形の置き方と飾り方を写真と一緒に解説 味岡人形 映水ブログ」を参考にしてください。

雛人形を飾る際に注意する場所

  • 直射日光が当たる場所

雛人形は、直射日光の当たる場所は避けてください。お人形や衣装、台や屏風などが変色し、良い状態を保つことができません。雛人形を飾る際は、特にご注意ください。

  • 湿気の多い場所

雛人形は、湿気の多い場所も避けてください。お人形やお道具類にカビやシミが発生することもあります。気候などの影響により、一時的に湿気が多くなる場合などは心配することはありませんが、結露などが発生する場所などにはご注意ください。

  • エアコンやヒーターの風が常に当たる場所

雛人形は極度に乾燥する場所に飾ることも避けてください。ヒビ、素材に石膏を使用したお顔の場合、表面の胡粉や塗料がはがれてくる場合があります。ヒーターなどの熱風の近くも、お道具類などの変形につながる場合もありますのでご注意ください。

雛人形を飾る際のポイント

  • 赤ちゃんの手の届かない場所に飾る

雛人形には、細かなお道具がたくさんあります。大切なお子様が部品を飲み込んでしまう可能性やお道具でケガをしてしまうこともあるかもしれませんので、お子様の手の届かない場所にお飾りいただくと良いでしょう。

  • 布手袋をつける

雛人形のお顔や手足が胡粉を塗り重ねて制作されている場合には、直接触れてしまうと指紋が付着してしまう可能性があります。また、衣装やお道具などを状態良く保つために、布手袋をつけると安心です。

  • 写真を撮影しながら飾る

雛人形には、細かなお道具がたくさんあります。お人形やお道具がどの箱にどのように入っているのかということを写真に収めておくことで、お片付けの際に非常に役に立ちます。ぜひ、細かく写真を撮影すると良いでしょう。

  • ・人形を覆っている紙はそっとはずす

人形には、傷がつかないように薄紙などで包んであることがほとんどです。

無理にはがそうとすると、髪が崩れたりするので優しくそっとはずしましょう。

また、紙は片付けるときにまた包んであげるときれいな状態が長持ちしますので、捨てずに保管しておきましょう。

  • ・セロハンなどはなるべくそのままに

男雛の「平緒の垂れ」や、女雛の袴など、小さなパーツに所々セロハンをかけてある箇所がありますが、無理にはずす必要はありません。

無理にはずそうとすると、形が崩れたり、汚れやすくもなります。

  • 大安や友引の日に飾る

雛人形は、お子様の成長を見守り、お祝いをする大変縁起の良いお人形ですので、大安や友引の日に飾ると良いと言われています。

  • 雛人形を飾るのに縁起がいい方向

雛人形は、南か東に向くように飾ると良いと言われています。それは、偉人は北を背にして南を向くことに由来していると言われており、京都御所も南向きに建てられています。また太陽は東から昇るため、東に向くように雛人形を飾ると良いとされています。

ただ、近年の住宅事情などもありますので、最近ではあまり気にすることもなくなってきました。雛人形が素敵に見られる場所にお飾りください。

一般的な雛人形を飾る場所

雛人形は、直射日光、湿気の多い場所や極度に乾燥する場所に注意をすれば、どこにお飾りいただいても構いません。

大切なことは、雛人形が一番素敵に見られる場所に飾るということです。

  • 家族みんなが集まるリビングなど

雛人形は、赤ちゃんが健康で無事に育ち、幸せになれますようにと家族の願いを込めて飾ります。そのため、家族みんなが集まる場所も最適です。リビングなど、広く目に留まる場所もおすすめです。

雛人形や台、屏風に付着したホコリを定期的に払う場合もありますので、大人の手の届く掃除をしやすい場所に飾るということも良いと思います。

  • ・和室や玄関に飾る

雛人形を和室に飾ることで、より伝統的な趣を感じることができます。そして、床の間は、和室などの部屋の一番良い場所に作られており、最も上位な空間だと言われています。そのため、和室に床の間がある場合は雛人形を飾る際には適している場所であると言われています。

玄関は人の出入りが多い場所ですので、たくさんの方に雛人形を見てもらえるため良い場所だと思います。コンパクトな雛人形でしたら、靴を収納する台の上などの少しのスペースにも飾ることができます。

飾る場所と一緒に知っておきたい雛人形を飾るタイミング

雛人形を飾る時期に明確な決まりはありませんが、春の始まりといわれる立春(節分の翌日)から3月3日の桃の節句の1週間前までに飾ると良いとされています。

お節句は、季節を楽しむ行事であるため、春の訪れを告げる頃に飾ることが多いということかもしれません。

雛人形を長くお楽しみ頂きたい方は、一月の上旬ごろから飾っても良いでしょう。

もう一つは「雨水の日(うすいのひ)」です。
冬から春に近づき、雪が雨へと変わり、雪が溶け出す頃のことを雨水といい、2月19日ごろとなっています。
春に向かう季節に雛人形を飾る一つの目安にすると良いでしょう。

もちろん3月3日に飾っても良いのですが、なるべく早めに飾りつけを行い、長くお楽しみいただくことをおすすめします。

雛人形はいつまでに飾り、いつまでにしまうのかということを詳しく知りたい方は「雛人形はいつから飾るの?いつまでに片付けるといいの? 味岡人形 映水ブログ」を参考にしてください。

雛人形を片付ける際に注意する点

雛人形には上手なしまい方があります。お人形のお顔や手足はとてもデリケートですので、布手袋などをして手で直接触らないようご注意ください。

  • 天気の良い日に片付ける

雛人形は、雨の日の湿気を帯びたままの状態で片付けてしまうと、お人形や屏風、お道具などにカビが発生してしまう場合もあります。雛人形は、3月3日が終わったら一日でも早く片付けなければいけないということはありません。ひな祭りが終わったら天気の良い日を選んで片付けると良いでしょう。

  • 毛バタキでホコリを払う

雛人形にホコリが付着したままの状態で収納をすると、ホコリが空気中の水分を吸い、カビが発生したり、傷んでしまうこともあります。衣装や台、屏風などに付いたホコリは毛バタキを使用して良く払ってください。お顔や手足に付いたホコリは毛バタキで直接払わずに、ティッシュペーパーなどのやわらかい紙を使用してやさしく払ってください。お顔などに汚れがついてしまった際は、専門家にご相談ください。

  • 極度に乾燥したところや湿気の多い場所に保管しない

雛人形を保管する際は、直射日光の当たる場所や極度に乾燥する場所はお人形や台、屏風が傷んでしまう可能性があり、極度に湿気の多い場所は、カビなどが発生する場合がありますので避けてください。押し入れに保管する際は、上段の方が湿気が少なく、家の中では高い場所も一般的には湿気が少ないと言わせています。

  • 防虫剤を入れる

雛人形を保管する際は、虫食いから守るために防虫剤を入れてください。その際、あまりにたくさんの防虫剤を入れると、お人形が傷んでしまいますので少なめにしてください。お人形のお道具やぼんぼり、お花などが樹脂製も物は、ナフタリンなどで溶ける場合がありますので入れないようご注意ください。

  • ・虫干しをする

さらに雛人形を長く良い状態で飾れるように、秋にもう一度出すのもおすすめです。

秋には、五節句の一つ、重陽の節句(後の雛)があります。

重陽の節句は9月9日に再び雛人形を飾り長寿や健康を祝う風習です。

雛人形が傷まないように虫干しをする、という意味でもぜひ行ってみてください。

雛人形を上手に収納したい方は「雛人形の収納方法を写真と一緒にわかりやすく解説! 味岡人形 映水ブログ」を参考してください。

まとめ

雛人形は、直射日光の当たる場所、湿気の多い場所、極度に乾燥する場所を避けることで、適切に飾ることができます。

保管する際にも、湿気の多い場所や極度に乾燥する場所は避け、天気の良い日に片付けることで、雛人形を長く大切にすることができます。

雛人形が一番きれいに見られる場所で、素敵なひな祭りをお迎えください。


味岡映水作 雛人形 伝統工芸 桐塑頭のお顔

味岡人形では、江戸時代からの伝統工芸で雛人形のお顔を製作する数少ない工房です。

現在、桐塑頭の職人も日本で僅か数人となりました。

桐塑頭のお顔は、職人が100年以上前から変わらない桐の木の粉や貝殻の粉などを使用し、伝統の工程により目、鼻、口を手彫りで仕上げ、胡粉を10数回塗り重ねて仕上げています。

天然素材を使用した、あたたかく、味わいのある世界に一つの特別な雛人形です。

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