雛人形と一緒に飾って素敵な「つるし飾り」とは?由来や飾り方
江戸時代から日本各地に伝わるつるし飾りは、女の子が生まれたお祝いとして、家族や親戚、近所の人たちが手持ちの布やハギレで、縁起の良い小物を縫いつけて作り、女の子の健やかな成長を願う行事として現在も受け継がれています。
雛人形とともに飾ることで、ひな祭りをさらに華やかなお祝いにすることができるでしょう。
今回はそんなつるし飾りの意味や由来、飾り方をご紹介します。
つるし飾りとは?
つるし飾りは、布で作られた細工小物を糸でつるして仕立てたお飾りです。
赤ちゃんが初節句を迎える際に、健やかな成長や将来の良縁などを祈願して飾られるもので、地域によっては「つるし雛」とも呼ばれています。
赤ちゃんはまだ視力が弱いながら生後数週間から数ヶ月で動くものを目で追い、色を識別できるようになり、脳を成長させていきます。
つるし飾りは、動くものが好きな赤ちゃんを喜ばせられるでしょう。
それに色とりどりでゆらゆら揺れる細工小物は見て楽しいだけでなく、お子さまの想像力や表現力も高めてくれるでしょう。
つるす飾りはそれぞれ異なる意味を持っており、全体として「衣食住に困らないように」との願いが込められた縁起物です。
つるし飾りの由来
つるし飾りの発祥は江戸時代といわれています。
当時は、雛人形はとても高価で、一般家庭では取り入れづらいものだったため、雛人形の代わりとしてつるし飾りが飾られるようになりました。
つるし飾りは、赤ちゃんの母親や祖母、近所の人たちが布や糸を持ち寄って小さな人形を作り、つるし飾りに仕上げて赤ちゃんに贈っていたとされています。
現代では雛人形の代わりとしてではなく、雛人形に添えるお飾りとして用いられています。
つるし飾りの飾り方
つるし飾りの飾り方には特に決まりはありませんが、雛人形と一緒に飾るのがおすすめです。
台が付いているものは雛人形の横に、天井からつるすタイプのものは雛人形の近くに取り付けると統一感のある素敵な空間に仕上がります。
つるし飾りの大きさ
つるし飾りのサイズは小さいものは30cm位から、大きいものになると大人の背の高さ位まであるので雛人形の大きさに合わせて選んでください。
つるし飾りは赤色系統が一般的ですが、最近はピックや白などさまざまな色合いのものがありますので、雛人形に合うように探してみるのも楽しいですね。
つるし飾りの色
ちなみに赤は魔除けの色なので、つるし飾りに採用されることが多いです。
通常は赤や紅白の丸いリングにお飾りをつるして飾ることが多いですが、リングから外して一本一本を雛人形の後ろの壁面につるすと、雛人形がより華やかに彩ることができます。
玄関先につるし飾りを飾るのも玄関が華やかになり、お客様をお迎えする際に良いおもてなしになるでしょう。
また、つるし飾りは2人目以降の女の子のための雛飾りとしても人気です。
場所を取らずに飾れるコンパクトサイズのものが主流なつるし飾りは、雛飾りを2つ飾るスペースがないといったご家庭に多く取り入られています。
まとめ
つるし飾りは江戸時代から伝わる伝統的な雛飾りの一つで、雛人形と一緒に飾るとより華やかに演出できて、お子さまの健やかな成長への願いを込められるものです。
現在はさまざまなサイズやデザインのつるし飾りがありますので、雛人形と合わせて選ぶのも楽しみの一つです。
ぜひひな祭りを華やかに盛り上げてくれるつるし飾りを飾って、楽しいひな祭りを過ごしてみてはいかがでしょうか。
当工房では、江戸時代から続く伝統技術で雛人形を作成しています。
雛人形は、大切なお子様の健やかな成長と幸せを願い、お守りとなる日本の伝統文化です。
お気に入りの雛人形を飾り、お子様の誕生を家族で毎年お祝いしていきましょう。
- 投稿日時:2023.5.15 04.08.01 / カテゴリー:コラム
- https://ajioka.net/2023/05/15/hinaningyou-tsurushikazari/