映水BLOG

2020.9.14 / コラム

雛人形の頭職人(作家)のできる仕事や技について

ひな人形には、江戸時代からの伝統工芸でお顔をつくる職人(作家)がいます。

桐の木の粉や貝殻の粉を使用して作る桐塑頭(とうそがしら)というお顔です。

現在、桐塑頭の雛人形のお顔は、日本で数人の職人のみが制作を続けています。

こちらでは、

雛人形の職人について
伝統のお顔を制作するうえで難しいこと
良いお顔の雛人形の選び方

について説明をしています。

雛人形の職人とは?

雛人形は、基本的には分業制となっており、お顔、衣装、お道具などはそれぞれ高度な職人により制作され、一つの作品となりできあがっています。

さらには、お顔をつくる職人も生地抜き、お顔制作、結髪(髪の毛を結うこと)などと細かく分かれている場合があり、衣装制作も、衣装着人形や木目込み人形、手足の制作などと別かれている場合も多くあります。

お顔、衣装もすべてを制作している職人がとても少ないのは、お顔、衣装、手足などの専門的に技術を必要とするものは、それぞれの分野で追求をしていく方が一般的には効率が良く、上達も早いという理由からだと考えられています。

職人と作家の違い

職人は、お客様の求める雛人形を考案し制作したり、企業などから注文を受け制作をしています。

作家は、自分自身を表現し、自分の世界を購入してもらうことの違いがあります。

現代では、職人の仕事と作家の仕事を両立させ制作をしている方も多くいらっいます。

伝統的な雛人形や今までに見たことのない個性的な雛人形などいろいろな作品がありますので、お気に入りのお人形を探してみてください。

雛人形の頭(かしら)をつくる職人のできること

雛人形のお顔のことを頭(かしら)といい、現代ではシリコンの型に石膏を流し込んで作る「石膏頭(せっこうがしら)」がほとんどを占めておりますが、こちらでは、江戸時代からの伝統工芸の「桐塑頭(とうそがしら)」の職人ができることを説明しています。

  • ・いろいろな雛人形のお顔をつくることができる

伝統工芸の桐塑頭の職人は、お顔の元となる「原型」を彫刻し制作することができます。そして、伝統の材料を使い胡粉を塗り重ねることができ、小刀で表情を彫刻し繊細な筆仕事や髪の毛も結うこともできます。

そのため、雛人形のお顔を木彫で作る「木彫頭(もくちょうがしら)」や桐の木の粉を使用する「桐塑頭(とうそがしら)」、現代のシリコンに石膏を流し込んで作る「石膏頭(せっこうがしら)」や陶器を使用したお顔などいろいろなお顔をつくることができます。

  • ・胡粉と膠(にかわ)を扱うことができる

伝統の桐塑頭の雛人形を制作するためには、胡粉(貝殻の粉のこと)と膠(動物のせき髄などから採れるゼラチン)を扱うことが求められます。

桐塑頭のお顔は、胡粉を膠で溶いたものを「地塗り」、「中塗り」、「上塗り」と10数回以上塗り重ねて仕上げます。

そして、目、鼻、口と盛り上げる作業も必要です。

胡粉と膠の分量は、地塗り、中塗り、上塗り、目、鼻、口や耳を盛り上げる場合などそれぞれ違い、また、それらは季節や気温により変わりますので、胡粉と膠を扱う感覚を必要とします。

  • ・頭の修理や修復をすることができる

伝統工芸の雛人形は、江戸時代から変わらない技術と技法で制作されています。

数十年や100年以上大切にしてきた雛人形は、汚れや、割れ、カケ、髪の毛の乱れなどがある場合もありますが、ほとんどの場合問題なく直すことができます。

また、現代の石膏頭も修理することができます。

  • ・お人形のよしあしがわかる

雛人形のお顔をつくる職人は、同時にお顔の専門家でもあります。

良いお顔の雛人形を制作し、また修理や修復をするために、江戸時代から現代の作品まで研究をしています。

良いお顔を知ることにより、良いお顔を制作しようと作品制作に向かうことができ、まだ誰も見たことのない雛人形を制作することにつながっています。

伝統工芸の桐塑頭を制作するうえで難しいこと


生地抜き


塗り仕事


表情の彫刻


筆仕事

桐塑頭の雛人形のお顔をつくることは非常に難しいことだと言われています。

必要な技術としては、物の形を把握することや小刀を使用できることに加え、胡粉や膠を扱うこと、繊細な筆仕事、髪の毛を結う技術などを必要とします。

大切な目、鼻、口を一つ一つ手作業で作り込んでいくことや、彫刻をし表現することにも非常に技術を必要とします。

そして、一つ一つを丁寧に制作することも大切ですが、職人の仕事には、なるべくたくさんのものを早く正確に効率よく制作をし、手作業でありながら一つ一つをなるべく均一に制作する技術も求められます。

その理由は、一つのお顔を制作するために、目はどのように彫刻をしようかな、口はどのように彫刻をしようかなと考えているよりも、頭を使わずに「手が覚えている」ということが必要になってくるからです。

何も考えずに制作するということは、その人の個性などがお人形の表情に表れるということになり、その人の持っているセンスが問われることとなります。

雛人形のお顔をつくる職人は、技術を習得することや良いお顔をつくるための努力も必要とします。

良いお顔の雛人形の選び方


左 石膏頭   右 桐塑頭

雛人形のお顔には、数えきれないほどの種類があります。

現代の美人を表現したお顔や、江戸時代の美人を表現したお顔、大人のお顔や子供のお顔、さらには材質や工程にも様々な種類があり、どんなお顔を選ぶべきなのか分からなくなってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

確かに雛人形のお顔には、プロの目から見て「良いお顔」というものはあります。

良いお顔の中に、伝統的な技法で作られた雛人形と現代の石膏で作られた雛人形など様々なものがあり、質感なども比べることにより初めてわかることもあります。

そして、一番大切な好みの問題もあると思います。雛人形のお顔は、お客様が気に入ることにより初めて良いお顔になると思います。

お顔の材質や工程、作られた場所なども意識し、できればいろいろなお顔を見比べて、一番気に入ったお顔を選ぶことで末永く大切にしていただける雛人形を見つけることができると思います。

店員さんや職人さんの意見も参考にして、気に入ったお顔を探してみてください。

まとめ

雛人形は、お顔、衣装、手足、お道具などはそれぞれに高度な技術を必要とするために、基本的には分業で制作されています。

伝統工芸の「桐塑頭(とうそがしら)」で雛人形のお顔を制作する職人は、お顔を制作するだけでなく、修理や修復をするお顔の専門家でもあります。

現代では、シリコン型に石膏を流し込んで作る「石膏頭(せっこうがしら)」が主流となっています。そして海外製のお顔も多くなり、桐塑頭の職人も全国で僅か数人となってしまいましたが、桐塑頭にしか表現できないあたたかさを大切にするとともに、伝統を絶やさないよう今日も制作を続けています。

雛人形のお顔の作りを比較!伝統の桐塑頭と現代の石膏頭を職人が解説

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