雛人形の頭の彫刻をしています。伝統工芸のお顔
だいぶ秋らしくなってきましたね。
今日は、伝統工芸の雛人形のお顔の彫刻をしました。
伝統のお顔は、生地の状態で目を入れ、地塗り、中塗りと胡粉を塗り重ねておりますので、中塗りが終わった状態では、まだお顔は作られておりません。
小刀で、目、鼻、口を彫刻していきます。こちらは、下書きなしですので、失敗のできない仕事です。お顔を決める大切な仕事で、職人の性格やセンスが一番出る工程です。
現代の主流の石膏頭(せっこうがしら)はシリコンの型を使用しておりますので、桐塑頭の工程でいうと、この状態までできあがっていることとなります。
石膏頭は、筆仕事などはありますが、職人のセンスや腕に左右されることなく安定した良いお顔をつくることができます。
伝統の桐塑頭のお顔は、制作時間も掛かりますし、センスも必要としますが、それだけあたたかな質感と一つ一つの表情も特別なお顔ができあがります。
そのため職人は、伝統の技術でとてもたくさんの時間を掛けて一つのお顔をつくっています。
- 投稿日時:2020.9.19 18.00.14 / カテゴリー:人形制作
- https://ajioka.net/blog/seisaku/20983
登録タグ#