本頭とは?雛人形や市松人形などのお顔について
「本頭(ほんがしら)」とは、石膏から作られる「石膏頭(せっこうがしら)」のことを指しています。
ひな人形や市松人形、その他の日本人形などのお顔の説明の際に使われることがあります。
雛人形のお顔は、江戸時代の頃には、木彫をベースとした「木彫頭(もくちょうがしら)」で作られていました。江戸時代の中期頃になり、桐の木の粉と糊を混ぜた桐塑(とうそ)をベースとした「桐塑頭(とうそがしら)」の技法が確立されました。昭和の中期頃までの長い間、雛人形のお顔の多くはこの桐塑頭で制作されていました。
そして、日本が高度経済成長期に入り、雛人形の需要が多くなると、桐塑頭の代わりに制作されるようになったものが石膏頭です。
シリコンの型に石膏を流し込んで、型の通りに制作できる石膏頭は、海外でも多く作られるようになり、石膏頭の名前として考え出されたものが「本頭(ほんがしら)」という言葉です。
シリコンの型に石膏を流し込んで型抜きをします。
型抜きができた石膏頭の土台です。
昭和の中期頃から雛人形のお顔は、石膏頭がほとんどを占めるようになりました。
- ・まとめ
お客様の立場に立って考えると「本頭」という言葉を聞いて、石膏頭とわかる人は少ないと思います。
木彫頭(もくちょうがしら)
桐塑頭(とうそがしら)
石膏頭(せっこうがしら)
という素材がわかる表記がいいですね。
- 投稿日時:2020.7.04 17.46.40 / カテゴリー:コラム
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