雛人形のお姫様とお殿様のお顔ができあがりました。伝統工芸です。
一カ月ほど続けておりました、伝統工芸の桐塑頭(とうそがしら)の雛人形のお顔ができあがりました。
初めほうの工程の、目を入れて胡粉を塗り重ねるところです。
始めは、桐の木の粉の状態でした。
胡粉を10数回塗り重ねて時間を掛け作っています。
目、鼻、口を彫る前の状態です。
小刀で一つ一つ目、鼻、口を表現してから、最後の仕上げの上塗り胡粉を塗り重ねていきます。
ほとんどの工程が現代の雛人形のお顔と違いますが、「彫刻をする」というところが一番表情を決めるポイントなので、職人が伝えたいところだと思っています。
まゆ毛、まつ毛、髪の毛の生え際も描きます。
歯や舌などの細かな部分もきちんと表現をしています。
お化粧もして、上質な絹毛を植えていきます。
きれいに結髪をして伝統工芸の雛人形のお顔は完成します。
現代では、出会えることもないほどに希少なものとなってしまいました。
桐塑頭のひな人形のお顔は、天然素材を使用したあたたかく、深みのあるお顔をしています。
希少だから良いお人形ということにはなりませんので、きちんとした制作をしていきたいと思っています。
でも、桐塑頭は、一つ一つが特別です。
- 投稿日時:2020.8.30 18.19.18 / カテゴリー:雛人形
- https://ajioka.net/blog/hinaningyo/20482
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