映水BLOG

2020.5.2 / コラム

雛人形の種類を解説!飾り方やお人形の種類まで

女の子の健やかな成長を願いお祝いをするひなまつり。素敵な雛人形と一緒に桃の節句を迎えたいですね。

でも雛人形には、どんな種類があるのかわからないという方もいらっしゃると思います。

こちらでは、雛人形の

お顔と衣装のつくりの種類
飾り方の種類
雛人形の種類
雛人形と一緒に飾られるもの

について写真と一緒に説明をしています。

雛人形のお顔のつくりの種類

雛人形のお顔には大きく分けて、江戸時代からの伝統技術で作られる「桐塑頭(とうそがしら)」と現代の技術で作られる「石膏頭(せっこうがしら)」の2種類があります。

  • ・桐塑頭  伝統工芸

桐の木の粉や胡粉、膠(にかわ)などの天然素材を使用した江戸時代からの伝統工芸のお顔です。職人が胡粉を「地塗り」「中塗り」「上塗り」とそれぞれ何度も塗り重ねてできあがります。さらに目、鼻、口などの彫刻も必要とするため非常に手間がかかり、熟練の職人が一カ月ほど掛けできあがります。100年以上大切にすることができ、味わいが出てくるのも特徴の一つです。現在、桐塑頭で雛人形をつくる職人も日本で数人となっています。

『桐塑頭』について理解を深めたい方は「伝統工芸 桐塑頭」を参考にしてください。

  • 石膏頭  現代のお顔

シリコンの型に石膏を流し込み、現代の技術でつくられるお顔です。仕上げの塗り仕事、眉毛、まつ毛、生え際を書く作業、お化粧、結髪(けっぱつ)などの作業は必要ですが、原型の通りにできあがります。この技術が確立されたことにより、良いお顔が短期間で早く正確にたくさん制作できるようになりました。現在、日本の雛人形のほとんどがこの石膏製となっており、その多くが海外で制作されるようになりました。

雛人形の衣装のつくりの種類

  • ・衣装着人形(いしょうぎにんぎょう)

衣装着人形とは、木胴やワラ胴などに着物を着せつけてつくる人形のことです。
衣装を着せ付けて作られるため、リアルで立体的な印象です。豪華な雛人形がお好きな方におすすめです。

  • ・木目込み人形(きめこみにんぎょう)

木目込み人形とは、桐塑の材料に彫られた溝に糊を入れ、ヘラで衣装の布を木目込んで作る人形のことです。
胴体に直接生地を合わせて作られるため、形がきれいに表現されます。
衣装着人形と比べると小さなお人形が多いため、コンパクトに飾りたいという方におすすめです。

雛人形の飾り方の種類

雛人形には、大きな七段飾りからコンパクトな収納式まで様々なタイプの飾り方があります。こちらでご紹介のお人形の種類は、「衣装着人形」「木目込み人形」のどちらのタイプもございます。

  • ・七段飾り

親王、官女、五人囃子、随身、仕丁の15人が揃っており、別名「十五人飾り」とも呼ばれます。
赤いもうせんで飾られる場合が一般的ですが、木製のタイプもあります。
こちらの雛人形を飾るためには、広いスペースを必要としますが、その分お人形やお道具もたくさんあり雛人形の中でも最も豪華な飾りとなっております。

  • ・三段飾り

三段飾りとは、赤いもうせんや木製の三段に親王、官女がセットになった雛人形で、別名「五人飾り」ともいいます。通常、御駕籠(おかご)、重箱(じゅうばこ)、御所車(ごしょぐるま)も付いており、とても豪華な飾りです。
「七段飾りは大きすぎるけど、豪華に飾りたい!」という方におすすめです。

  • ・親王飾り

お殿様とお姫様のみの飾りです。桜橘、紅白梅、雪洞(ぼんぼり)などのお道具も付けることができ、大きなものからコンパクトなものまであります。三段飾りよりもお道具も少なく比較的簡単に飾ることができるセットとなっております。

  • ・立雛飾り

立雛は、その名の通り立ち姿の雛人形のことです。
お姫様とお殿様、台と屏風のシンプルな飾り方が定番となっています。
お道具なども少ないため、簡単に飾ることができます。スタイリッシュに飾りたいという方におすすめのセットです。

  • ・収納飾り

収納飾りとは、飾り台にお人形やお道具などが収納できる雛人形です。
お姫様とお殿様のセット以外にも、官女も収納できるタイプもあります。
飾り台もセットとなっておりますので、床に赤いもうせんを敷き、そのまま飾っても高さが出るように設計されています。
マンションやアパートにお住まいで、なかなか雛人形を置くスペースがないという方にもおすすめのセットとなっています。

  • ・ケース飾り

雛人形やお道具がケースの中に収められている雛人形です。お姫様とお殿様だけでなく、15人揃いのケース飾りなどもあります。
ケースに収納されているため、設置がスムーズにおこなえるだけでなく、掃除や手入れが簡単なことも特徴です。ケースにはアクリル製とガラス製のものがあります。

雛人形の種類

  • お姫様とお殿様の並べ方について

雛人形は一般的には、お殿様は向かって左、お姫様が向かって右に並べられていますが、京都地方などでは、お姫様とお殿様を左右逆に並べることもあります。
これは、日本は古くは左が上位という考え方でしたが、明治時代の終わりごろに西洋のルールが取り入れられたため、雛人形は現在の並び方となりました。
そのため、お姫様とお殿様の並べ方は、現代の形で飾るのか、それとも古風な形で飾るのかの違いですので、どちらも正しい飾り方となっております。

  • 親王(しんのう)

親王とは、男雛と女雛のことを指しています。男雛は冠を着用し左脇に刀を差し、手に笏(しゃく)を持っています。
女雛は、桧扇(ひおうぎ)を持っています。
男雛と女雛のことを親王と呼ぶため、二人を飾る雛飾りのことを「親王飾り」といいます。

  • 三人官女

三人官女は、お姫様のお世話をする高位の女性です。
お姫様の身の回りのお世話をしたり、歌を詠むことや文字を書くことも教えたりしていたことでしょう。
真ん中の官女は結婚している女性であるため、眉毛を剃り、お歯黒になっています。

  • 五人囃子(ごにんばやし)

盛り上げ役の五人囃子は、能楽を演奏する子供たちです。向かって右から「謡(うたい)」、「笛」、「小鼓(こつづみ)」、「大鼓(おおつづみ)」、「太鼓(たいこ)」の順番に並んでいます。髪の毛を結っていないのは、元服前の少年たちで構成されているからです。
お人形は、向かって右より歌い手から太鼓へと音が大きくなっていくように並べられています。

  • 随身(ずいじん)

男雛を護衛する役目を担っています。「右大臣」、「左大臣」と呼ばれることもあり、左大臣の方が位が高く、老人の姿をしており、右大臣は凛々しい若い男性の姿をしています。
右大臣のお顔は、純粋な白い胡粉で仕上げられ、右大臣は特別な顔料により肌色に仕上げられています。

  • 仕丁(じちょう)

仕丁は、親王が靴や傘を必要としているときに差し出すという雑務をこなしています。
京風の飾りでは、「ほうき」、「ちりとり」、「熊手」を持っているため、御所の掃除をしていたことでしょう。
お顔に特徴があり、笑った顔、泣いた顔、怒った顔という喜怒哀楽が表現されています。

雛人形と一緒に飾られるもの

  • ・つるし飾り

縮緬などの布で作られた細工物をつなげてつるしたもので、現代では雛人形に添えて飾られる場合も多くなりました。うさぎ、鶴、亀、海老、三番叟、春駒、這い子、犬張子などがつるされており、お子様の健やかな成長を願い、それぞれに意味が込められています。つるし飾りは、一年中飾ることもでき、お部屋のインテリアとしてもお使いいただけます。

  • ・市松人形

おかっぱ頭のかわいいお顔に着物を着た日本古来のお人形です。近年では、おかっぱ頭以外のかわいい髪形も登場しています。着せ替えやお座りができる市松人形もあり、お子様のお顔に似せて作るオーダーメイドの市松人形は、着物や帯も生地から選ぶことができます。

オーダーメイド市松人形のことを詳しく知りたい方は「オーダーメイド 似顔市松人形」をご覧ください。

  • ・浮世人形

歌舞伎、能や狂言、昔ばなしなどをテーマにした人形です。
近年では、子供らしさを表現した創作的な人形も多く作られるようになりました。
雛人形と一緒に華やかに飾ることができます。

  • ・ケース人形

ガラスケースに入ったお人形です。
遊ぶ姿や、きれいな衣装を着たお人形など、たくさんの種類があります。
お祝いに贈られています。

  • ・名前旗

お子様のお名前と生年月日が入れられる名前旗は、雛人形と一緒に飾られます。名前旗の色や、かわいい桜や鞠のデザイン、お名前や生年月日の文字の色もたくさんの種類から選べるようになっています。

まとめ

雛人形には、お顔のつくりや衣装のつくりだけでなく、飾り方にも色々な種類があります。
雛人形のお顔は石膏製や海外製も多くなり、伝統工芸のお顔は現代では見つけることも困難なほど希少なものとなっております。
色々な種類の雛人形の中から、飾るスペースも考えて素敵な雛人形と一緒に初節句をお迎えください。


味岡映水作 雛人形 伝統工芸 桐塑頭

味岡人形では、全国的にも珍しい桐塑頭のお人形を制作する数少ない工房です。

世界に一つのお顔に合わせ、衣装や台、屏風も組み合わせてお選びいただけます。

オーダーメイドの雛人形も承っております。

桐塑頭の雛人形を全国一の品揃えで、皆様のご来店、お問い合わせを心よりお待ちしております。

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